その前に、空き家がそのままになってしまう原因を見ます。
遠賀町が実施したアンケート調査において、空き家所有者が管理で困っている点をみると、
①借り手・買い手がいない
②遠方に住んでおり状況が把握できない
③高齢のため管理ができない
④どうしてよいかわからない
など6割の方が困っていると回答しています。
高齢や遠方に住んでいるなどの理由で管理できない場合は、当事者に代わって住まいの点検管理をするのが良いと思います。
管理せず放置すると、ストレスやリスクが増え、空き家も使えなくなり解体することになります。しかし、早めに点検・管理を行い適切に補修や修繕をしていけば、住まいが長持ちし将来の活用の幅が広がります。点検・管理が手薄いことが問題で、これを担う人が必要です。
どうしてよいかわからないため問題を先送りし、その結果、空き家が放置される状況もあります。
そのことが将来どういうストレスやリスクを生み出すことになるのか、それを避けるためにはどのような解決方法があるのかといった判断材料を提供することが重要です。これにより売却・賃貸、リフォームなど空き家所有者の意思決定を促すことができます。
借り手・買い手がいないという方のためには、中立的な立場で相談に応じて、売りたい・貸したい人と使いたい人のそれぞれが持つ不安を解消することが必要です。そして、両者を繋ぐ(マッチング)ことが求められます。
そのためには、点検してしっかりと建物の状態を把握し、繋ぐまでの間、適切に管理する必要があります。